天国はスパンコール

思考と追憶の記録

夏の日の想い出

夏になると、毎年夏バテで動けないし食べられないし

ただ、へたーっと床に転がって過ごしてた

秋冬春に働いて、夏の間はへたーっと

逆ありとキリギリス

何も食べられずにいると、いつもお兄くんがうざくを作ってくれた

あの頃のあたしは、あの子たちに支えられていたんだなぁとつくづく思う

そして今も

もう会えない子も、遠くにいる子も、バラバラになってしまっても、あの頃の思い出に支えられている

バレンタインには、あやの手作りチョコレート

疲れて仕事から帰ってくると、りさの手料理と「だーりんおつかれさまでした!」なんて置き手紙に癒されて

初対面で「あんたがすーちゃんの女?ちんけな女!」なんて言われたまなっちも、いつの間にか「最高の悪友」て言ってくれるようになったし

旅立つ前に最後に電話がきて「お慕いしておりました」て言ってくれた義くん

いつも側にいて支えてくれた氷見ちゃん

いつも側にいてくれたのは氷見ちゃんだけじゃなくあの子たちみんな、だけれど

あたしが色々抱え込んでた時に、心配かけまいと「あいつが落ち着いてから伝えてくれ」なんて伝言だけで旅立ってしまって、御礼すら言えなかったけれど

あの頃のあたしは、あの子たちに甘えてばかりで、今更後悔してもはじまらないけどとても後悔

もっと話を聞けたんじゃないか、何か出来たんじゃないか、て

そんな事考えても仕方のない事だし、あの子たちだってそんななを求めていないのはわかっているけどたまに考えちゃう

また、みんなで笑いあえる日が来たらいいのに

無償の愛って言うのは、母親の子供に対する愛しかないって思っていたけど、残念ながらうちの母はそんな愛を持ち合わせていない人で

でも、あの子たちのくれた物こそ、無償の愛だったんだと思う

病床からですら、あたしを気遣える優しさは、一体どこからくるんだろう

あたしには、そんな価値なんてないし、あの子たちに酷い事も沢山したのに

なんて言うとまた怒られちゃうね

君たちは、いつまでもあたしの大事な家族だから

いつでも戻ってきてね

待っているから



BGM:もう2度と会えない君へ/ZIGZO